栄養管理について

 病院における治療食は一般食と特別食とに分けられます。
 一般食には、常食、全粥食、5分粥食、3分粥食、ミキサー食、流動食があります。
 基本的には、日本人の食事摂取基準に基づいてエネルギー量、蛋白量、脂質量、その他微量栄養素などが過不足のないよう設定して献立を作成します。しかし、年齢、性別、体格などで個々に必要な栄養素量は異なるため、一つの摂取基準ではなく、幅をもたせて食事を提供できるようにしています。






摂取・嚥下機能障害について
 食べられない、上手に食べられない、むせる、時間がかかる、飲み込めない、上手に飲み込めない、残る感じがするなどの主症状があるのが摂取・嚥下障害と言われるものです。
 このような症状のある患者様には、ミキサー食や、とろみをつけた食事、刻み食、極刻み食、一口刻み食などで対応しています。食事以外でも飲み物がむせる患者様には、ゼリー状のドリンクやとろみ剤を病棟で入れてもらったりしています。

病棟訪問について
 栄養士が各病棟を一人づつ担当し、食事アレギーの対応や摂取量の少ない患者様には、食事量の調整やそれにともなうエネルギー不足などがないか見せてもらっています。
 患者様の食事には個々に食札をのせていますが、それにはそれぞれの病棟、病室、お名前、その時の献立名、エネルギー量、蛋白量、脂質量、塩分量を表示して、献立の内容が一目で解るようになっています。

治療食の種類について
 一般食においても治療食においても個人個人を対象にして作成すると言う考え方に基づき、疾病別分類ではなく、栄養主成分分類で行っています。治療食は次の7種類です。
@エネルギーコントロール食
 糖尿病、高脂血症、心臓疾患対象
A蛋白コントロール食
 腎臓疾患対象
B脂質コントロール食
 膵炎、胆石、肝疾患が対象
C易消化食
 潰瘍、腸炎、胃切除以外の手術後対象
D胃切除食
 胃切除対象
E注腸食
F濃厚流動食

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